麦味噌のその後

今年の5月に仕込んだ麦味噌は、ゆっくりと発酵を続けていましたが、扱いが雑だったのでしょう、途中で仕込み用ビニール袋から液が漏れるようになってしまったので、野田琺瑯のラウンドストッカーに移しました。ビニール袋だとカビの心配はないと思ってたのですが、空気の気泡がどうしても入ってしまうせいか、少しカビが生えてしまいました。カビを発見したらスプーンで取り除けば問題ありません。

約半年でここまで色が濃くなりました。味は、まだ塩に角がありますがコクがあります。時間とともに少しずつまろやかになっていくのでしょう。これはこれで美味しいのですが、ふと思ったことがあります。2016年に初めて作ったお味噌がとても美味しかったのは、素材にこだわって作ったからなのかなと。当時使った大豆は、食や食材に対して確かな経験と見極める舌がある師匠から分けて頂いた北海道の新豆の青大豆から作りました。味噌は素材がシンプルなだけに、今回のように新豆でない大豆などを使ったりすると味に差が出てしまうのではないかと思いました。それとも、島根の石見焼きの味噌がめで仕込んだのが良かったからなのか寒仕込みでなかったからなのか。うーん、よく分かりません!まだまだ経験が足りませんね。毎年毎年懲りずに精進するのみです!

手作り味噌

本来の味噌は、日に日に色が濃くなり3年くらい経つと黒くなるそうです。スーパーで目にする味噌は色がいつまでも均一なものが多いそう。どちらが自然な味噌の形なのかが分かります。こうやって野菜でも味噌でもまずは自分で作ってみることで、本当の形が見えてくるのだなと気付かされます。

手作り

少しずつ収穫が始まっている津久井在来大豆。来年はこの大豆でお味噌が仕込めそうです。1割くらいは虫に食べられましたが、はじめての栽培にしては上出来ではないでしょうか。

無農薬大豆

最近読んだおすすめの本「不自然な食べ物はいらない お金より命を未来に残す」。医師の内海聡氏と種屋の野口勲氏と自然農の岡本よりたか氏の対談形式の本です。一日でさくっと読めるけれど、内容は知っておいた方がいいと思える本でした。遺伝子組み換えのこととか、種の話とか、自然農を実践している私にはとてもショッキングで、知らないことも多かったです。そして改めて今実践していることは、自信を持って続けて行けばいいんだと思えました。

安心で安全な食べ物は、だんだん入手するのが困難な時代になってきているなとも感じます。手作りの良いところは、原材料さえ安心なものを揃えれば、比較的簡単に安全で質の高いものを作れることにあるのではないかと思うのですが、みなさんはどうでしょうか?やっぱり面倒くさいでしょうか?(笑)

内海聡