いつもの食卓:大葉でつくる納豆

ある日、夫が私にこう言いました。納豆ってその辺の葉っぱで作れるらしいよと。さくっとネットで調べてみたというので話を聞いてみたら、納豆菌は枯草菌(こそうきん)の一種で、多くの植物はこの枯草菌が付着していて、大豆と一緒に枯草菌の付いた葉を混ぜるだけで納豆ができるというのです。特におすすめの葉っぱは、葉の裏が白っぽくふさふさしているもので、現在畑にあるものだと、ビワの葉、大葉、イタリアンパセリ、ローズマリーなどでできるのだと。半信半疑ではあったものの、試しに作ってみることにしました。大事に育てている大豆なので、失敗したときのために、いつもの半量で作ってみました。結果はちゃんと普通の納豆ができました!しかもやさしい風味でおいしい。簡単に作り方をおさらいしておきます。

1)乾燥大豆150gを流水でよく洗い、たっぷりの水に一晩浸しておく。ふっくら戻った大豆を圧力鍋で蒸す。

手づくり納豆

2)アルコール消毒した容器に大葉を数枚敷く。畑で育てている大葉は無農薬なので、流水でさっと洗ってから水気を切って乾かしただけのものです。熱湯をかけるなどの消毒はしていません。大葉の枚数は適当です。

手づくり納豆

3)大葉が隠れるくらいの大豆を入れる。

手づくり納豆

4)大葉を敷く。

手づくり納豆

5)大葉が隠れるくらいの大豆を入れる。

手づくり納豆

6)最後に大葉でフタをするように敷き詰める。タニカのヨーグルトメーカーで42度で48時間セット。※市販の納豆を種菌で作る場合は24時間ですが、少し長めのほうが良いらしいので、2倍の時間にセットしました。だんだん青かった大葉が黒っぽくなってきて完成。

手づくり納豆

8)大葉は取り除こうとしましたが、ハラハラと崩れてしまったのでそのまま混ぜ込みました。普通に糸も引いて、やさしいお味の納豆ができました。

手づくり納豆

菌っておもしろいですね。この枯草菌は熱に強いので、葉自体を100度の熱湯で消毒しても菌は死なないそうです。作った納豆を種菌としては使えないようです。菌が弱くなるので毎回フレッシュな葉で作るのがよさそうです。これからいろいろな葉で納豆を作ってみたいなと思いました。風味も葉っぱによって変わるらしくそれも楽しみです。2024年6月号のシュクコジャーナルに自給について書きましたが、納豆に関しては100%自給できることがわかったことが何よりも嬉しいです。

納豆作りは身近なもので簡単に作ることができるというのを知っておくと生きる力になりますよね。生きるってこういうことの積み重ねなのかなと思います。お金で豊かになる暮らしよりも、こうした知恵や知識で豊かになる暮らしを選んで生きたいです。

以前書いた納豆関連のブログはこちらからどうぞ。

納豆の作り方(2016年2月11日)

天然わら納豆ふくふく(2018年12月1日)

いつもの食卓:手作り納豆のススメ(2020年4月20日)

いつもの食卓:自家製大豆で作る納豆と甘酢納豆(2021年6月9日)