2018年の春に植えたクサギが、2020年の夏にようやく花が咲き、実が採れ始めました。日陰の傾斜地に植わっていることが多いクサギの木。小田原周辺を歩き回って見つけた木が何本かあるのですが、どれも手が届かないので、指をくわえて見ているだけ。それならば、畑の隅っこに植えて育ててしまおうと考えたのが、クサギの栽培の始まりです。写真は、花の蕾が付き始めた頃です。
もうすぐ白い花を咲かせます。
ジャスミンのような甘い香りの白い花を咲かせるクサギ。枝の匂いはあんなに臭いのに、花はいい香りなのが少し納得いきません(笑)
残念ながら花の最盛期の写真がありませんでしたので、花が散った後の、実がつき始めた頃の写真を載せます。
中の実が青く熟す頃、この赤いガクが開きます。
この赤いガクと青い実のコントラストが、エキゾチックです。
クサギは、藍以外で青色に染まる唯一の植物。このクサギの実は、生のままでないと染まらないと言われていて、染料店では売っていません。収穫してすぐに染められない場合は、冷凍保存しても使用可能です。写真は先日初めて収穫した実。宝石のようで嬉しくなります。畑は、山の中腹なので、もしかしたら実が熟すのが早いかもしれません。
写真の右上の水色が絹のリストウォーマーをクサギの実で染めたものです。絹だとよく染まります。藍のようには濃く染まりませんが、美しい浅葱色に染まります。クサギ染めは、媒染がいりませんので、気軽に染められる植物の一つですが、クサギを探したり、熟した実を集めるのにかなり時間がかかります。
ちなみにこの絹のリストウォーマーは、これから肌寒くなる季節にとっても重宝します。乾燥してくると手の甲がガサガサになってくるのですが、それをしっかり防いでくれます。指先が出ているので、スマホを操作したり、本を読んだり、家でも外でも、何かと便利なリストウォーマー。昨年のキルト展で試しに販売してみたら、あっという間に完売。今年はオンラインショップで販売してみるのもいいのかな〜と考え中です。ただ少し染めムラが出やすいのが気になっている点です。