畑でどっさり収穫した無農薬のニンジン。掘った瞬間や洗っている時に、ニンジンらしい香りが漂います。今日は無農薬のニンジンの葉っぱでシルクのリストウォーマーを染めます。シルクは動物性繊維でタンパク質を含んでいますのでたんぱく処理は行いません。その他の工程は木綿や麻を染める時と同じです。
ニンジンは「16世紀にアフガニスタンから中国経由で渡来した野菜。明治時代になるまでは、葉も根と同様に食用にしていた。葉には精油を含むので特有の芳香があり、ビタミンCは根より多く含まれる。葉は保温性の入浴剤にもなる。リウマチ、肩こり、関節痛などの効果あり。西欧では、虫下し、視力向上、お乳の出を良くするなどに用いる。花言葉は幼い夢。」(参考:鎌倉染色彩時記/たなか牧子)
シルクの5本指切りのリストウォーマーです。冬場の冷え込んだ部屋で作業する時やパソコンを使用する時など、このリストウォーマーが重宝しています。指先が出ているので、キーボードも使いやすいし、ミシンがけもラクラク。携帯のボタンも押せるし、薄手なのでこのままゴム手袋をして洗い物もできます。手の甲が冷えてカサカサになることもありませんし、手首までカバーしてくれるので暖かいのです。あと、布団の中で本を読む時などにもオススメです。
①焼きミョウバンを溶かしておいた媒染液に、シルクのリストウォーマーを入れておきます(先媒染)。いつも1Lの水に対し2gの焼きミョウバンを入れています。ミョウバン液は透明ですが素手で触ると手が荒れます。草木染めはナチュラルなイメージですが、自然のものにもいろいろな物質が含まれています。常にゴム手袋着用がおすすめです。
②お鍋にニンジンの葉とひたひたのお水を入れ、30分ほど煮出します。今回使ったニンジンの葉は15本分くらいです。重さは計りませんでした。
③煮出した染液を布で濾します。今回は1番液のみ使用。煮出した液はこんな色。
④媒染液に浸しておいたリストウォーマーを軽く水ですすぎ染液に入れます。約30分煮染めします。
⑤水洗いした後、媒染液に浸します。「先媒染→煮染め→媒染→煮染め」を繰り返します。回数はお好みで。最後は染めで終わるようにします。
今回の人参の葉っぱの色は、淡いからし色というところでしょうか。優しくてかわいい色です。人参の葉には保温性があるということなので、暖かさも2倍になったかな?
【今回参考にした本】