月に一度、富士山周辺の湧き水を汲みに出かけています。自家用車を手放してもう何年にもなりますが、運転は時々しないと感覚が鈍ります。レンタカーを借り、運転の練習を兼ねての水汲みです。その日は水汲み以外の用事はないので、箱根、御殿場、山中湖、河口湖、富士吉田周辺で楽しい場所や気持ちのよい場所がないかを探し回っています。
以前からずっと気になっていた河口湖町勝山地区にあるスズ竹伝統工芸センターへ行ってきました。この勝山ふれあいセンターの建物の一角で、富士山麓のスズ竹を使ってカゴやザルを制作されている方々を見学することができます。この日は、4名の方が各々ザルやカゴを制作されていました。みなさんとっても感じの良い方たちで、ザルの作り方を丁寧に教えてくださいました。
昔はそれぞれの工程を分業で行ってきたそうですが、今はそうすると技術が途絶えてしまうので、スズ竹の採集から材料の下準備、編組から完成までのすべての工程を1人で行っているそうです!
道具もすべて手作りなのだそう。この道具は、スズ竹の巾をそろえるための道具で、刃の部分は鎌やノコギリを利用して作るのだそう!
編む部分によって太さの違う竹を使うそうで、素人にはその違いがよく分からないほど微妙な細さのものが束ねられて置いてありました。
ここでは直接商品を購入することも可能です。米とぎザルや、平ザル、野菜カゴ、背負カゴなど沢山の種類がありました。どれもこれも欲しい気持ちを抑えるのがやっとです。価格帯は2000円〜15000円くらいでしょうか。
私も竹ザルをいくつか愛用していますが、その耐久性の高さには驚かされます。10年ほど毎日のように使っていますが、カビも生えず、とにかく丈夫で、軽くて使いやすい。見た目も美しいので、台所のごちゃごちゃ感をやわらげてくれる心強い道具のひとつ。
今回購入したものは直径26cm高さが8cmのザルです。価格は3500円でした。同じ大きさでもつくり手によって若干金額に差がありそうです。見た目は繊細な感じですが、編みはとってもしっかりしています。20年でも30年でも長持ちするこのザルを毎日使っていこうと思います。こうしたつくり手がどんどん減って来てしまっている日本。あと何十年後にはなくなってしまうんじゃないかと心配になります。とにかく良いものは購入して使っていくことが大切なんだろうなと思いました。
予約制ですが体験も行っているそうです。2時間程度で小皿を編めるそうですよ。道の駅富士吉田にも少し商品が置いてありますが、工芸センターへ足を延ばして購入されることをオススメします!
富士河口湖町勝山スズ竹伝統工芸センター
山梨県南都留郡富士河口湖町勝山4029-5 (勝山ふれあいセンター内)
※勝山ふれあいセンターを入って左奥の部屋です。駐車場あります。